iPhoneがロック画面でフリーズしたり、動かなくなったりする問題が発生すると、iPhoneの操作ができなくなり、日常生活に支障をきたすことがあります。
本記事では、この現象の主な原因と、ご自身で試せる効果的な対処法、そして将来的な予防策について詳しく解説します。
iPhoneはロック画面から動かなくなる原因
iPhoneがロック画面から動かなくなる原因が多岐ですが、頻繫に出る原因は主に以下のようにまとめられています。

ソフトウェアの不具合やバグ
ストレージ容量の不足
パスコードや生体認証の問題
タッチスクリーンの問題
ハードウェアの問題
古いiOSバージョンやアプリ
リモートロックやアクティベーションロック
iPhoneはロック画面から動かなくなる解決策
iPhoneがロック画面から動かない原因を理解した上で、次にいくつかの解決方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
解決策①:iphoneを再起動

iphoneX以降のiPhoneの再起動手順
音量アップボタンを押してすぐに放します。
音量ダウンボタンを押してすぐに放します。
サイドボタンを、Appleロゴが表示されるまで長押しします(ロゴが表示されるまでに10秒以上かかることがあります)。

iphoneX以前のiPhoneの再起動手順
サイドボタンと音量を下げるボタンを同時に、Appleロゴが表示されるまで長押しします。
解決策②:生体認証(Face ID/Touch ID)を再設定
生体認証に問題がある場合は、パスワードで再登録を試みてください。設定アプリから現在の生体認証を一度削除し、新たに設定し直してください。

生体認証を設定し直す手順:
「設定」から「Touch IDとパスコード(またはFace IDとパスコード)」を選択します。
表示された画面でパスコードを入力します。
「Face IDを設定」または「FaceIDをリセット」を選択します。
注意FaceIDをリセットするには、「盗難デバイスの保護をオフ」にする必要があります。
もし新たな生体認証でもアンロックできない場合、前カメラが損壊している可能性があります。その場合は、専門の修理業者に依頼することを検討すべきです。
解決策③:iTunes経由でiPhoneを復元
iTunesでシステム問題を解決できますが、デバイスのデータが完全に消去されるため、事前にバックアップがある場合にのみ実行してください。

iTunesの利用手順
iPhoneをLightningケーブルでPCに接続
iTunesを起動
復元したいバックアップを選択
「バックアップを復元」を選択
解決策④:専門家への相談
上記の方法を試しても問題が解決しない場合や、画面の破損、基盤の故障など物理的な原因が疑われる場合は、ご自身で直そうとせずに専門業者に修理を依頼することが重要です。
Appleサポートなどの修理専門店では、最短即日で修理が完了する可能性もあり、郵送修理にも対応しています。
症状別診断:正しい処置方法を決めよう

パターン1: 画面は見えるがタッチ操作に反応しない
手順1:画面保護フィルムの確認: フィルムが浮いていたり、ひび割れていたりしませんか? 一度剥がして改善するか試しましょう。
手順2:強制再起動: 一時的なソフトウェアの問題かもしれません。機種に合わせた方法で強制再起動を試してください。
パターン2: 画面が真っ暗だが音は出る
手順1:画面の明るさ確認: 画面が最も暗い設定になっていないか確認してください。Siriに「画面を明るくして」と話しかけるのも有効です。
手順2:専門の修理業者に相談: 落下や水没などによるハードウェアの故障が疑われます。自力での解決は難しいため、Apple StoreのGenius Barなどに相談しましょう。
パターン3: 完全に反応しない(画面も真っ暗、音も鳴らない)
手順1:充電状況の確認: バッテリー切れの可能性があります。30分以上充電し、充電画面が表示されるか確認しましょう。
手順2:強制再起動: 充電しても変化がない場合は、システムがフリーズしている可能性があります。機種に合わせた方法で強制再起動を試してください。
手順3:DFUモードでの復元: 強制再起動でも解決しない場合の最終手段です。PCを使ってOSを再インストールすることで、問題が解決する可能性があります。ただし、データが消える可能性があるため注意が必要です。
iPhoneがロック画面でフリーズするのを防ぐための予防策
今後のトラブルを防ぐために、以下の点に注意してください。

iOSを常に最新の状態に保つ: 最新のiOSバージョンには、システムの安定性を向上させるバグ修正や改善が含まれています。
ストレージ容量を定期的に確認し、解放する: 不要なアプリや写真、動画などを削除して、十分な空き容量を確保しましょう。
バックアップを定期的に取る: 万が一のデータ損失に備えて、iCloudやiTunesで定期的にiPhoneのバックアップを取る習慣をつけましょう。
過度な負荷を避ける: 多数のアプリを同時に開いたり、重い処理を長時間行ったりするのを避けましょう。
信頼できるアプリのみをインストールする: 不審なアプリはシステムの不安定さを引き起こす可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q1: iPhoneが完全にフリーズして電源ボタンも反応しません。どうすればいいですか?
バッテリーが切れるまで待つ必要はありません。電源ボタンが反応しなくても、強制再起動を試すことで多くのフリーズは解消されます。
iPhoneの機種ごとの強制再起動方法
- iPhone 8以降 (iPhone SE 第2世代/第3世代を含む):
- 音量アップボタンを押してすぐに放します。
- 音量ダウンボタンを押してすぐに放します。
- Appleロゴが表示されるまで、サイドボタンを押し続けます。
- iPhone 7/7 Plus:
- 音量ダウンボタンとスリープ/スリープ解除ボタンを同時に押し続けます。
- Appleロゴが表示されたら両方のボタンを放します。
- iPhone 6s/6s Plus (iPhone SE 第1世代を含む):
- スリープ/スリープ解除ボタンとホームボタンを同時に押し続けます。
- Appleロゴが表示されたら両方のボタンを放します。
これらの操作で再起動しない場合は、バッテリー残量が完全に切れるまで待ってから充電し、再度強制再起動を試してください。
Q2: 強制再起動しても同じ画面で固まってしまいます。どうしたらいいですか?
強制再起動を試しても改善しない場合は、システムのより深い部分に問題が発生している可能性があります。この場合、パソコン(MacまたはWindows)を使ってDFUモードでiPhoneを復元する必要があります。DFUモードとは、iPhoneのファームウェアを復元するための特殊なモードです。
DFUモードで復元する際の注意点
- DFUモードでの復元は、iPhoneのデータをすべて消去する可能性があります。 事前にバックアップを取っていない場合、データは失われます。
- 必ず最新バージョンのiTunesまたはFinderがインストールされたパソコンを用意してください。
- 復元には時間がかかり、iPhoneの充電が必要になります。
具体的な手順がご不明な場合は、Appleの公式サポートページを参照するか、Apple StoreのGenius Bar(ジーニアスバー)またはApple正規サービスプロバイダに相談することをおすすめします。
Q3: フリーズから復旧した際、データは失われますか?
強制再起動のみを行った場合、通常はデータが失われることはありません。強制再起動は、iPhoneを強制的にシャットダウンさせて再起動させるだけで、ストレージ内のデータには影響を与えません。
ただし、フリーズが発生した時点で作業中だったアプリのデータ(編集中のメモや作成中の書類など)は、保存されていない可能性があります。再起動後、念のため各アプリのデータが正しく保存されているか確認してください。
Q4: 修理に出す前に、事前に確認しておくべきことはありますか?
修理を検討される前に、以下の3点をご確認いただくとスムーズです。
- AppleCare+の保証状況: 契約しているAppleCare+や、購入から1年間のハードウェア製品限定保証が有効かどうか確認してください。Appleのウェブサイトでシリアル番号を入力することで、保証状況を簡単に調べられます。
- iCloud/iTunesのバックアップ有無: 修理に出す際、iPhoneのデータは初期化される可能性があります。万が一に備え、iCloudやパソコンにバックアップが取れているか確認しましょう。もしバックアップがない場合は、可能であれば作業中のデータをパソコンに転送するなど、データの保全に努めてください。
- 症状の再現性: 「特定のアプリを開くとフリーズする」「充電中にフリーズしやすい」など、どのような状況で症状が起きるかを把握しておくと、修理担当者が原因を特定しやすくなります。
Q5: 古い機種でも同じ対処法で大丈夫ですか?
フリーズした際の基本的な対処法(強制再起動やDFUモードでの復元)は、どのiPhoneでも共通です。しかし、Q1の回答で示したように、機種によって強制再起動の操作手順が異なります。
iPhone 6s以前の機種ではホームボタンがあるため、再起動の手順が最新機種とは異なります。ご自身の機種に合った正しい操作方法を、Appleの公式ウェブサイトなどで確認してから実行してください。
終わりに
iPhoneがロック画面から動かなくなる問題は、ソフトウェアからハードウェアまで様々な原因が考えられます。
まずは強制再起動などの簡単な対処法から試し、それでも解決しない場合は専門ツールの利用や専門家への相談を検討しましょう。
日頃からiOSのアップデートやストレージ管理を適切に行い、定期的なバックアップを習慣にすることで、トラブルを未然に防ぎ、安心してiPhoneを使用することができます。