新しいiphoneを変更する際にiCloudからデータを復元しようと思ったが、復元が進まない、または途中で止まってしまう問題に直面することがあります。
この記事では、iCloud復元の失敗に繋がる主な原因と、それらを解決するための対策方法を紹介します。
復元が進まない主な原因
復元が進まない原因は多岐にわたるため、まずはその理由を理解することが解決への第一歩となります。ここでは、よくある原因を要約しているので、確認してみましょう。
原因 | 詳細 |
---|---|
通信環境が不安定 | iCloudから大容量のバックアップデータをダウンロードするため、Wi-Fi環境が不安定だったり、通信速度が遅かったりすると、復元が中断してしまうことがある 。 |
デバイスの空き容量不足 | バックアップの容量が、復元先のiPhoneの空き容量を上回っている場合、復元は完了できない。 |
バックアップデータが破損 | バックアップデータが破損していると、復元エラーが発生し、復元ができなくなる。 |
iOSのバージョンが古い | 復元先のデバイスのiOSバージョンが、バックアップを作成したiPhoneのバージョンよりも古い場合、データの互換性がなくなり、復元が進まない時がある。 |
※上記の原因が一つも当てはまらない場合、再度初期化して復元を試みることで、ほとんどの場合、無事に復元が完了します。
解決策1.ストレージ容量を確認
デバイスのストレージ容量を確認し、容量が不足している場合は不要なデータを削除してスペースを確保しましょう。不要なアプリやメディアファイルを整理することも検討してみてください。

ストレージ不足が原因でiCloudから復元が進まない場合、ここではファイルを削除せずに解決する裏技をご紹介します。通常、写真やビデオがストレージの大部分を占めているため、Googleフォトを活用することで、復元が進まない問題を解決し、復元にかかる時間を大幅に短縮することができます。

iCloudからGoogleフォトへの転送ガイド
privacy.apple.com で Apple ID を使用してログインします。
[データのコピーを転送] を選択します。
転送を開始するには、Google アカウントでログインします。
画面の手順に沿ってリクエストを完了させます。
※転送できるデータタイプや詳しい説明がApple公式へ確認してください。
解決策2.初期化して復元をやり直す
一度デバイスを初期化してやり直すことで、復元が順調に進むかもしれません。
STEP1.「設定」>「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択します。
STEP2.初期化後、画面の案内に従って「iCloudバックアップから復元」を選択し、最初からやり直します。
初期化するときのデータ紛失防止策
デバイスを再度初期化すると、現在のスマホデータが失われる可能性があるため、万が一に備えてデータ復元ソフト「Gbyte」をお勧めします。
GbyteはiCloudデータ復元に関する特許を取得しており、Apple IDとリンクするだけでスマホのデータを直接復元し、エクスポートすることができます。iCloudから復元が進まない場合や、スマホが起動しない状況でも非常に役立ちます。
解決策3.iOSを最新バージョンにアップデートする
復元先のデバイスのiOSバージョンが、バックアップを作成したiPhoneのバージョンと異なる場合、データの互換性がなくなり、復元が進まないことがあります。
▶iPhoneをWi-Fiに接続し、「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」から最新のiOSにアップデートしてから、再度復元を試みてください。
また、古いバージョンのiOSにはバグが存在する場合があり、最新バージョンにアップデートすることで解決できることもあります。そのため、常に最新のiOSバージョンを維持することをお勧めします。
※本記事の作成時点:2025年9月18日にIOS26が利用できるようになります。
対策4.通信環境を見直す
Wi-Fi環境が不安定だったり、通信速度が遅かったりすると、復元が中断してしまってiCloudからの復元が進まない状況になります。
最も簡単の解決策として以下の方法を試してみてください。
ルーターやモデムを再起動する。
可能であれば、Wi-Fiルーターの近くで試す。
別の安定したWi-Fiネットワークに接続してみる。
よくある質問(FAQs)
Q1. バックアップの作成と復元にかかる時間はどれくらいですか?
A: バックアップのサイズとインターネット接続の速度によって大きく異なります。数百MB程度のデータであれば数分で完了することもありますが、数十GBに及ぶ大容量のバックアップの場合、数時間から半日以上かかることも珍しくありません。特に、写真や動画が多い場合は時間がかかる傾向にあります。時間に余裕を持って行うことをお勧めします。
Q2. 復元中に途中で止まった場合、キャンセルして大丈夫ですか?
A: 復元中にキャンセルすると、データが不完全な状態で残ってしまう可能性があります。可能であれば、安定したWi-Fi環境に接続し、デバイスを充電した状態でそのまましばらく待つことを推奨します。もし長時間待っても進まない場合は、強制再起動を試み、それでも解決しない場合にのみ、初期化を検討してください。
Q3. 復元先のiPhoneのiOSバージョンが古くて復元できない場合、どうすればいいですか?
A: 復元先のiPhoneを先に最新のiOSバージョンにアップデートする必要があります。初期設定時に「Wi-Fiに接続」の画面で進み、「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」からアップデートを行います。アップデートが完了したら、再度初期化して復元をやり直してください。
Q4. iCloudの空き容量が足りない場合、どうすればいいですか?
A: 1. 既存のバックアップを削除:
古いデバイスのバックアップを削除することで、空き容量を増やせます。「設定」>「自分の名前」>「iCloud」>「iCloudバックアップ」から管理できます。
2. 不要なデータをバックアップ対象から外す: 写真やアプリデータなど、不要なものをバックアップ対象から外す設定も可能です。
3. iCloudストレージプランをアップグレードする: 恒久的な解決策として、iCloudのストレージプランをアップグレードすることを検討してください。
Q5. 復元が完了した後、アプリのダウンロードが終わりません。これはなぜですか?
A: iCloudからの復元では、まず基本的な設定や連絡先、写真などが復元され、その後にアプリが自動的にApp Storeから再ダウンロードされます。このプロセスは時間がかかり、特に多くのアプリをインストールしている場合や、Wi-Fi環境が不安定な場合は、時間がかかります。復元が完了したように見えても、バックグラウンドでダウンロードが続いている状態なので、しばらく待つようにしてください。
最後に
iCloudからの復元が進まない場合、焦らず原因を特定し、適切な対策を取ることが大切です。通信環境やストレージ容量、iOSのバージョンを確認することで、問題の解決につながります。
万が一、復元が完了しない場合でも、データ復元ソフトや再初期化で解決する可能性があります。これらの方法を試すことで、スムーズにiCloudから復元できるはずです。復元作業には時間がかかることもありますので、余裕を持って実行してください。